デビルズクロウを直訳すると「悪魔の爪」、なんとも恐ろしい名前です。ですが、この植物はしなやかな関節の動きをサポートし、炎症を抑えてくれる薬草としてヨーロッパを中心に古くから親しまれてきました。

今回は、関節のサポートや痛み・こわばりのケアに活用できるデビルズクロウについて紹介します。

この記事はこんなことが気になる人におすすめ
・犬の関節ケアに役立つサプリが気になる
・犬の関節トラブルってどんな症状なの?
・うちの子の歩き方がちょっとおぼつかなくなってきた
・デビルズクロウってどんなハーブ?
・デビルズクロウは犬との暮らしのどんなシーンで活用するのがおすすめ?

目次

デビルズクロウってどんなハーブ?

デビルズクロウは、南アフリカ・カラハリ砂漠などのサバンナが原産のゴマ科の植物です。「悪魔の爪」と名付けられた由来は、このハーブのもつ実の形にあります。デビルズクロウの実には釣り針のような形状のトゲがついており、タネを拡散する時期になるとこのトゲが固く木化して近くを通る大型の哺乳動物にくっついていきます。

日本にもある「ひっつき虫」みたいな植物!

まさに「爪」のような形状のトゲをもっていることから「デビルズクロウ」と名付けられました。

しかし、ハーブとして利用されるのはこの特徴的な実の部分ではなく主に地下茎の部分です。

デビルズクロウは、1950年代の始め頃からヨーロッパの植物療法に登場し、リウマチや関節炎をケアするハーブとして利用されてきました。また、原産地であるアフリカでは、発熱やマラリアの治療に使われていたという記録が残っています。

このようにデビルズクロウには抗炎症作用や鎮痛作用があると考えられていますが、中でも「ハルパゴシド」という成分の有用性が注目されています。

人の研究ではありますが、日常から膝に違和感を持つ中高年の男女を対象に一定量のハルパゴシドを摂取してもらったところ、膝の曲げ伸ばしの違和感が軽減したという報告があります。また、抗炎症作用や鎮痛作用のある医薬品との比較研究で有効性が示されたことでも注目されている成分です。

・実に爪のようなトゲがることから「デビルズクロウ」と呼ばれる
・ハーブとして使用するのは主に地下茎の部分
・関節の動きをサポートするハルパゴシドという成分が含まれる
・慢性的な関節の痛みを和らげる働きをもつ

犬の関節トラブルとは?

犬たちが抱える関節トラブルは、日常生活にほとんど影響がないものもあれば、本人が痛くて動けなくなったり、介護が必要になったりするような重篤なものまでさまざまです。

代表的な関節トラブルには、以下のようなものがあります。

パテラ(膝蓋骨脱臼・しつがいこつだっきゅう)

膝蓋骨が正常な位置から内側または外側に外れてしまう関節トラブルです。

好発種は、トイプードル、チワワ、ポメラニアン、ヨークシャーテリアなどの小型犬と言われますが、全犬種で認められるトラブルです。

◆注意したい様子:いわゆる「膝が抜ける」という症状で、歩いていて突然ケンケンになる、歩き方がガクガクする、足を引きずることがある、遊んでいるときに急にキャインと鳴いてテンションが下がる、など

股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)

股関節の関節部分の骨が変形して上手くかみ合わないためおこる関節トラブルです。

好発種は、ラブラドールレトリバー、ゴールデンレトリバー、ジャーマンシェパード、バーニーズマウンテンドッグ、ニューファンドランドなどの大型犬と言われます。

◆注意したい様子:足取りが波打つ(ジグザグ歩行)、横座りになる、歩いているときに腰が左右に振れる、など

椎間板ヘルニア(ついかんばんヘルニア)

脊椎のクッションの役割をしている椎間板が変性して突出し、太い神経(脊髄)を圧迫することで起こるトラブルです。

好発種は、ダックスフンド、コーギー、シーズー、ビーグル、ペキニーズ、フレンチブルドックなどと言われますが、加齢や環境によりどの犬種でも発症することがあります。

◆注意したい様子:背中や腰を触ると痛がる、歩くのを嫌がる、なんとなく激しい運動をしなくなった、など

関節リウマチ(かんせつリウマチ)

犬が自分自身の関節を間違って攻撃してしまい、関節に強い炎症を起こす免疫機能のトラブルです。

好発種は、ミニチュアダックスフンド、マルチーズ、ポメラニアン、シーズー、トイプードルなどの小型犬と言われます。

◆注意したい様子:寝起き時にぎこちない歩行をする、手首が通常に曲がる方向と逆方向に緩んでぺたぺたと歩く、関節からギシギシした感じ、など

ひと口に関節トラブルといっても、部位や症状、原因は様々です。しかし、どのトラブルも犬たちが痛みや違和感を感じていることが多く生活の質に直結してしまうところが厄介なところです。

デビルズクロウは犬との暮らしのこんな悩みやシーンにおすすめ

上述の通り、関節トラブルは症状の大小はあるにせよ、多くの犬たちが日常的に抱えているものです。

もちろん、不安な症状がある際は、かかりつけの獣医さんに相談してみることが大切です。

そのうえで、慢性的なこわばりや痛みが考えられるときに、デビルズクロウのようなハーブを活用すると、犬たち自身でそのような症状とうまく付き合ってくれる可能性があります。

痛みや違和感が和らぐと急に元気に活き活きとする子も多いです。
全身のこわばりがほぐれ、血流も良くなって、全体のバランスが整ってくれるのかもしれません。

関節ケアのハーブのおすすめシーン

・歩く歩幅が小さくなったような・・・
・体がこわばっている気がする
・どこかの脚をかばうような歩き方をする
・パテラ、股関節不全、ヘルニア、などの診断を受けている
・リウマチの診断を受けている
・関節トラブルの好発種と言われる犬種である

デビルズクロウを活用するときの注意ポイント

関節トラブルを乗り越えるには、獣医さんの外科的な治療や投薬が欠かせないケースが少なくありません。

また、グルコサミン・コンドロイチンなどの関節軟骨形成をサポートするサプリメントや、オメガ3オイルなど抗炎症作用を持つオイルが有効なこともあります。

ハーブ療法は、いろいろなアプローチの中の一環で痛みやこわばりをケアするの選択肢のひとつとして活用できると良いと思います。

また、デビルズクロウは、妊娠中や授乳中の犬、胃潰瘍や十二指腸潰瘍など消化器トラブルがある犬には与えないようにしてください。

まとめ

関節のトラブルは、完全に治すことが難しくうまく付き合っていくしかないケースが多いトラブルのひとつです。

早期発見と早期の対応が重要なので、まずは普段のお散歩やお家の中の様子で、どこかをかばったり痛がったりしていないか、変化に気づいてあげたいところです。

いつまでも元気に!

もし関節トラブルを抱えていたとしても、犬たちが前向きで生活の質を落とさず暮らしてくれるよう、痛みやこわばりをケアしてあげる選択肢が増えるといいですね。

ワークショップで使うハーブでは
・オルゾフレックス(ドクターハービーズ 関節ケア)
にブレンドされています。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
目次